2004年9月10日から18日まで、東アフリカ ケニアでヌーの大移動と川渡りを撮影するツアーを(株)クラブツーリズムで主催し同行指導員として15名の方々をご案内した。
参加された方々はプロの写真家から旅行マニア、一般の方、大学生と全国の幅広い方面から参加して頂いた方で3分の1の方は何度もケニアに撮影に来られている方であったが、残りの方は初めてのアフリカであった。今回、ヌーの大移動と壮大な川渡りシーンを見ることをメインに掲げていたが、内心不安であった。私自身30年前から東アフリカに撮影のために訪れているが、一度も川渡りの光景を見られたことがない。いつもちょっと前に終わってしまったとか、待っていても渡ってくれなかった、といった状況でなかなか壮大なヌーの川渡りを見るのは難しい。私以外の写真家も10年来通っているが見たことがない方たちばかりであった。
日本を発ち、長い飛行を終えてナイロビに着くと、すぐにミニバスに分乗し一路ナクル湖へ。ナクル湖はものすごい数のフラミンゴとペリカンが見られることで有名な場所である。今年は特にその数も多く、初めてアフリカを訪れた方々はその数に度肝を抜かれていた。
二日間滞在し、フラミンゴ、ペリカン、サイ、おまけにヒョウなどを見ることができた。


三日目はナクルを発ちナイロビ経由でマサイマラ動物保護区へ移動し、4泊滞在する間にヌーの大移動と壮大な川渡りを見ようと言うのである。
マサイマラ動物保護区はケニアで一番たくさんの動物が見られることで有名で、特に7月から10月にかけてセレンゲティーからヌーが大移動してくることでも有名である。360度見渡す限りの大草原で沢山の動物たちを撮影することができた。
特に今回のメインであったヌーも沢山居て皆を興奮させていた。時期的にも観光客で混雑する時期で川渡りをする場所から一番近いところのロッジが取れなかったため、かなり遠いがマラサファリロッジから約80kmの距離を走って川渡りの場所まで通うことにした。途中ライオンの家族などのいい光景も沢山撮影することができた。
朝10時過ぎから川渡りの場所は沢山のカメラマンや観光客の乗っている車で所狭しでなかなかいいポジションに着くのは難しい。
いいポジションと思って待っていても向こう岸から我々の車を見ているヌーたちからすると脅威で、なかなか川に入ろうとしてくれない。しばらくすると川を渡ろうと待っていた大群がその場所を嫌って上流や下流へと移動し、別の場所から川渡りをしようとする。その度に待っている車も大移動し大騒ぎとなる。
私の乗っていた車のドライバーもベテランドライバーで長年カメラマンの案内をしているが、今日は車も多いし多分ここでは渡らないだろうと言うので少し上流の別の場所に移動した。しばらくすると別の車のドライバーから渡り始めたとの連絡が入り大忙しで元の場所に戻るがなかなかいい場所に車が着けられなかった。



しかし初めて見るヌーの川渡りは壮絶であった。ものすごい音と鳴き声、そして砂埃にはみんなため息をついた。ヌーの移動りには必ずシマウマが同行している。ヌーが川渡りを始めるとシマウマも同じように決死の覚悟で川に飛び込み必死で川を渡り対岸にたどり着く。
多くの場合、渡る途中でワニに襲われたりあとからくるヌーに覆い被さられ沢山のヌーが水死することが多いが、今回の川渡りでは全員が無事に渡って行ったので安心した。およそ20分から30分間川渡りは続いた。渡り始めるともう止まることはない。まるで雪崩のように次から次へとヌーたちは川岸に押し寄せ川に飛び込んでいく。


川渡りが終わったあと、みんな言葉を失っていた。まさかヌーの川渡りが見られるとは・・・ 半信半疑でここまで来たが、ものすごい川渡りが目の前で見られてホッとした。私は30年もかかって始めてみたが、今回ご案内した方々の3分の2は初めてのアフリカツアーでこんなすごいヌーの川渡りが見られるとは運のいい方たちだ。
長年こんな光景をよく見ているベテランドライバーも、『今回の川渡りはまれに見るすごいものだ』と言っていた。
今回も大成功裏にアフリカツアーは完了した。ツアー参加者のほとんどの方が大満足でまた来年も参加したいと言って頂いている。 |