2003年2月27日〜3月6日、近畿日本ツーリストが主催する”浅尾省五と行くタテゴトアザラシの赤ちゃんに会いに行く旅”を開催した。
参加者は東京近郊、名古屋、大阪から11名の方が参加され私を含めて12名のツアーとなった。これまでの経験から日程を早めに設定し生まれたばかりの赤ちゃんが多く見られる時間を設定した。アザラシウォッチングが解禁となる3月1日、参加者全員が2機のヘリコプターに分乗し、およそ30分をかけて流氷上に出た。
今年の流氷は素晴らしくいい状態で360度見渡す限り一面の氷で覆われ参加者一同感動した。アザラシの赤ちゃんたちも沢山誕生しており、流氷上では自分の赤ちゃんを決めて思う存分撮影したり、一緒に撮影したりして楽しんでいた。
二日目の3月2日もとてもよい天気で朝から夕方まで流氷に出ることが出来た。快晴であったが夕方から少し風が出てきた。
初日から二日間、とてもいいコンディションで撮影を行ったが3日目の朝起きてみるとホテルの窓に大粒の雨が吹き付ける大荒れの天気となっていた。
丸一日大荒れ状態は続きヘリコプターは飛ぶことが出来なかった。世界各地から沢山のお客さんが拠点基地のホテルに集まり始めたものの誰一人としてアザラシを見に氷上に出ることは出来なかった。
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生まれた直後の赤ちゃんが私を母親と間違えてやってきた
撮影 鈴見慶子 |
4日目の朝になった。昨日と違って今度は猛吹雪となり視界は悪く、また風も強いのでヘリコプターは飛べる状態ではない。日に日に増える訪問客のため、午後になってから最悪のコンディションを押して3機のヘリコプターが流氷上に出ることになった。私たちのグループはすでに2回も氷上に出ている為に乗ることは出来ず、後から来てまだ見ていない人たちが強風を突いて出て行った。
しばらくしてからヘリコプターは帰ってきた。全員へとへとになっていた。 強風でヘリコプターが大きく揺れたのと、氷上に出たものの前日降った大雨で氷の表面が溶け、それが夜中の内にまるで鏡のように凍ってしまっていたのだ。まるでスケートリンクのような氷上で強風が吹いていたものだからアザラシを撮影するどころか見ることも出来ず帰ってきたのだ。
ラッキーにも我々は2日間快晴で無風の状態でアザラシの赤ちゃんを見ることが出来たのだ。
帰路についた我々はモントリオールで一泊した。モントリオール、トロントは大雪で悪天候であった。マドレーヌ島は私たちが去った後も数日間はいい天候には恵まれることはないだろう。日にちが経つにつれ赤ちゃんは大きくなり、また氷が粉々に砕けていくためにアザラシツアーは難しくなる。
自然が相手の旅はちょっとのタイミングで明暗が分かれる。今年も天候に恵まれ沢山のかわいいアザラシの赤ちゃんを撮影することが出来てとてもラッキーなツアーとなった。
今回の撮影には Canon EOS-1DSをメイン機材、予備にEOS-1Dを持参した。
EOS-1DSは1100万画素を越えるキャノンの最新鋭、最高級のデジタルカメラで約マイナス40度にも及んだ撮影も通常の状態の撮影と何ら変わることなく動作してくれた。極寒状態での撮影時、フィルム交換や電池交換など細かい作業は通常とても大変だがデジタルカメラは一切そんな煩わしい作業から解放され、フィルムの残り枚数を気にすることなく、好きなだけ撮影できる点は素晴らしい。
フィルムと比べ画質的にも何ら見劣りすることはなく、もうフィルム画質を越えているようにも思える。撮影したその場で画像の確認が出来る点は無駄な時間や同じショットを沢山撮る必要がなくなり安心して撮影が出来る。
今回は1日の撮影に1GBのマイクロドライブ4枚と予備の電池3個を必要とした。最近のカメラは電池が全て。耐寒性も十分考慮された電池は大容量にもかかわらず小型で楽であった。1GBのマイクロドライブでJPEG最高画質モードで撮影し250〜300枚の撮影が出来た。あの小さなマイクロドライブでフィルムおよそ10本分が撮影できる。EF100-400
ISレンズと組み合わせ、EOS-1DSは私のベスト機材だ。 |