浅尾省五の楽園紀行
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2006年3月 カナダ セントローレンス湾
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2006年3月1日、17名の方々とタテゴトアザラシツアー2006でカナダのセントローレンス湾に向けて成田を出発した。この冬は2月半ばまで流氷の状態が例年になく悪く、アザラシツアーの開催が危ぶまれたが2月の下旬になってから急に好転した。

途中バンクーバーを経由、モントリオールで1泊し3月2日の午後に目的地のマドレーヌ島に到着した。空港のターミナルは小さく出迎えと出発の人たちでごった返していたが、その中で一つの特別なグループが居た。聞いてみるとあのビートルズのメンバーの一人であったポールマッカートニーが環境保護の一環でタテゴトアザラシの現況を見に来ていたのだと分かった。

マドレーヌ島の観光は夏場がメインで我々がアザラシツアーで利用するシャトーマドレーヌも通常10月から翌年の5月まで休業するが3月のアザラシシーズンだけ臨時に開業する。
空港には顔なじみのホテルの従業員とアザラシツアーの担当者でカナダ生まれの日系3世の田中まゆみさん達が私たちを迎えに来てくれていた。

ホテルに到着し一段落した後は近くのスーパーマーケットに食料品を買い出しに出かけた。
ホテルにはおよそ120の部屋があるが、その中に5〜6部屋だけキッチンのついた部家があり、たいていの料理が出来る設備が整って居る。
私は毎年その部屋を確保し皆さんの集会所兼、キッチンとして利用して毎日楽しい時間を過ごしている。

私の部屋で毎日おいしい食事を作ってくれたお姉さんたち。左から加藤さん、猪俣さん、會田さん、北元さん。

ムスタングスーツに身を包んでホテルの庭をヘリコプターに向かう北元さんと加藤さん。

地元に住み、6年前から毎年お世話になっているリコプターのパイロットのAlin Royさん。
操縦桿を握っている時は精悍だが一歩ヘリを降りるととてもおもしろい人だ。


流氷上に向かうヘリコプターの助手席から。

マドレーヌ島到着翌日は今回の私のツアー参加者全員がそろって3機のヘリコプターに分乗し流氷上に出た。
今回の参加者の内、私を含めて3名はこれまで何度かアザラシを見に来たことのある方だが、その他の14名は初めての方なのでヘリコプターが流氷上に出てアザラシが居る海域まで来ると感激のあまり何人かの方が目に涙を浮かべていた。
着氷ポイントを探しながら飛行するヘリコプター。
氷上の黒い点々はアザラシ。
今年の初飛行は少し雲天ではあったが、まずまずの天候で、氷の具合もとても良く、おまけに島から近いところにアザラシの赤ちゃんの数もとても多い。
360度流氷で埋まったこの場所周辺には沢山のアザラシの赤ちゃんが誕生していた。
黒い点々はアザラシの親子。
ヘリコプターを降りた皆さんはカメラを担いで三々五々自分思いの方向に散らばりマイアザラシの赤ちゃんを見つけて思い思いの写真撮影に没頭していた。

氷の割れ目のわずかな隙間で泳ぎの練習をするアザラシに多くの人が集まってきて撮影をしていた。

氷の割れ目もすぐにシャーベット状に凍り始め泳ぎの練習をするアザラシの赤ちゃんも泳ぎにくそうであった。

泳ぎの練習をする赤ちゃんと、それをそばで優しく見守るお母さんアザラシ。

大きな氷の固まりのそばで休む赤ちゃん。
氷の陰はブルーに輝きとてもきれいな光を放っていた。
アザラシの赤ちゃんを抱きながら感激のツーショットの岩田さん。

流氷上でもムスタングスーツはとても暖かく、中に多く着込んでいくと汗をかいて逆に寒くなる。
福岡から参加された新婚カップルの大谷さんご夫妻。

新婚旅行のアザラシツアーはきっと生涯忘れることのできない思い出となることと思います。


お二人の人生の門出のひとときを一緒に過ごせたことは何かの縁で私も身の引き締まる思いがした。

二人でぷくぷくと太った赤ちゃんと戯れる大谷さん
毎年流氷上でガイドをしているレナードさんは大の日本人好き。

レナードにサポートされる家合さん

今年は生まれて1日以内のイエローコートの赤ちゃんがとても少なかった。

毎日2〜3Kg づつ太っていく赤ちゃんはまるで大福餅のような姿になっていくが、生まれてすぐの赤ちゃんの体は細長く黄色をしていて動きや表情がとてもかわいい。


まだ赤いへその緒をぶら下げ、かわいい表情で私の撮影に応じてくれた生まれたばかりのイエローコートの赤ちゃん。
職業柄赤ちゃんの世話をすることが得意な會田さんは、アザラシの赤ちゃんをまるで人間の赤ちゃんを抱くようにだっこして嬉しそうだった。

再来年は新婚旅行でまた来ると抱負を述べていた。

會田さんの腕に抱かれてうっとりとするアザラシの赤ちゃん。まるで本当の親子のようだった。
自分の写真はなかなか写せないので同行の田村さんに写してもらった。


アザラシのお母さんは約2週間しかない短い親子の関係を惜しむかのように子供の世話をしていた。


水中に潜ったお母さんを待っていた赤ちゃんはお母さんに甘えたくて仕方ない様子であった。


大きな黒い瞳はとても澄んでいて愛くるしい

今回参加した17名の方々とパイロット、氷上のガイドさんたちと記念写真 (右端が私)
初日の氷上ツアーは全員いっしょなので撮影を終えて島に帰る直前に集合写真の撮影を行った。

流氷上でのアザラシツアーを終えて帰ってきた皆さん。
誰を見ても満足感100%で企画者として嬉しい瞬間でもある。

ホテルに帰りレストランで食事やお茶などを飲みながら今日のアザラシについて話し合う皆さん。
ホテルのロビーには明日以降のアザラシツアーの申し込みボードがありツアーの申し込みをする同行者の小池さん。
10日間も行動をともにすると仲間意識も一段と強くなる。

ホテルの庭で同行者の北元さんが持ってきたロシア製の7mmフィッシュアイレンズでテスト撮影してみたが、なかなかおもしろい写真となった。

全行程の10日間の内、マドレーヌ島には6泊するのでその間に各自自由に行動する。毎日氷上に出る人もいれば島内観光やアザラシ博物館などを見学しに行く人もいて様々だ。
今回TBSの夢の扉という番組制作のためテレビクルーが同じホテルで撮影を行っており、私のグループも一番人数が多いため色々と取材を受けていた。きっと放映の日には何人かの人ががテレビ画面に登場することだろう。

6日間の滞在中毎日フライトが出来る天候と、アザラシのポイントまで島からヘリコプターで10分程度の距離で例年になく近いところであったので流氷上にいる時間も長く皆さん大喜びのツアーとなった。ただ晴れ上がる日がなかったのが少々残念であったが自然現象にはどうすることもできない。
参加者の皆さんの協力もありツアーの終了まで大きな問題もなく、とても明るく楽しい旅となったことが私の一番嬉しい結果であった。


何人かの参加者で私が 『すばらしいタテゴトアザラシの赤ちゃんを見に行きませんか』 と何度か誘っても、『寒いからいやだ』 とずっと断り続けた方も、今回半信半疑で参加してみたが、浅尾さんの言うとおりで来て本当に良かったと言っていただいて私も嬉しかった。 一般的に誰にも 『流氷上も寒くないから』 と説明しても誰も分かってもらえない。
暑くはないが耐えられない寒さなではないことは参加してみないと理解していただけない。

暑い時期に暑いところに行けば暑いが、寒い時期に寒いところに行っても寒くない』 は私の持論だ。
地球上に こんなすばらしい感動の場所がある のを皆さんに見せてあげたい。