浅尾省五の楽園紀行

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2003年1月 中国 四川省
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2003年1月19日、中国四川省で4回目のパンダ取材を行った。今回は雪景色の中のパンダを見たくて計画していたものだ。

東京を出発する時間が予定時刻の午後3時から4時間半も遅れ、やっと出発したのが午後7時半。それから約5時間のフライトで、そろそろ目的地の中国四川省の成都だなと思っていたら、機長から『
成都は濃霧のため着陸できず重慶に着陸する』と案内があった。
参ったなーと思っている内に重慶空港に着陸した。時刻は夜中の12時。予定外の着陸のため空港職員が居なくて飛行機から出るのにかなり待たされた挙句、係員が居なくて手荷物が出てこなかったため、およそ2時間も待たされてしまった。

やっと重慶のホテルに夜中3時にチェックインし,、翌日重慶から成都に移動した。そこから車を走らせ成都市内で所用を済ませた後、臥龍に向かったが、パンダの里、臥龍に到着したのは夜の8時を回っていた。
丸1日無駄になってしまったが自然現象のためでは仕方ない。濃霧は
30年ぶりの大濃霧で空の便はもとより、高速道路も市内もほとんど見通しがきかず全て通行止めとなり、交通網は大混乱した日であったと後で聞いた。

雪景色の中のパンダを期待して臥龍に来たが雪などまったく無く予想していたよりとても暖かい毎日であった。
早速
私の里子、鈴鈴ちゃんにご対面。前回会ったときから3ヶ月が経過し、生後7ヶ月となった鈴鈴ちゃんは丸々と太って大きく、とても可愛くなっていた。 3日間の滞在中ではあったが、これまで撮影できなかったパンダの様子も沢山撮影できた。

感激の再会。
お父さん会いたかったよ』 とばかりに鈴鈴ちゃんは私に近寄ってきた。
(撮影:鈴見慶子)
鈴鈴ちゃんと近くの川辺に散歩に行った。生後7ヶ月の鈴鈴ちゃんは何とも愛らしく、あどけないしぐさに私は感激の一時を過ごした。 (撮影:鈴見慶子) 初めて檻の中から出た鈴鈴ちゃんは、大自然の広さ、石や水にビックリしたのか私の周りから離れようとはしなかった。   
注;この写真の行為は特別な手続きと許可により実現したもので、たとえ里親であっても一般の方が出来るものではありません。

パンダの里で撮影中にハプニングが起こった。 私がパンダ舎の塀の上で撮影していたら1匹のパンダが塀に斜めに持たれて何か遊んでいた。そこに別のパンダがやってきて、塀にもたれかかっているパンダの背中に乗って塀を越えるパンダの脱走シーンをバッチリと見てしまった。もちろん撮影もした。

私は大声で辺りにいる係員を呼び叫んだが誰もなかなか集まってこなくて、その間にパンダは自由気ままに塀の外を遊びまわった。しばらくして、およそ10人の係員が集まりおよそ30分間のパンダ捕獲劇が展開された。パンダは表情やしぐさとは似つかず凶暴な面をもっているため係員たちは恐る恐る近づいては離れ、餌でおびき寄せながら檻に戻そうとしたが、自由な世界に出たパンダはなかなか元の檻には戻らなかった。 やっと元の檻に戻されたパンダは、すでに
脱走のテクニックは学習して覚えていた

騒ぎは収まり元の静かな園内に戻った。、私もパンダたちの撮影を続けていた。そこに突然また同じパンダが檻の外の遊歩道に出てきたのだ。再び大声で叫び係員を呼んだが、丁度お昼休みで誰も集まってこない。私はその間に園内を散歩するパンダを撮りまくった。この時期、パンダの里を訪れる人は少なく、混乱はなかったが、1日に2回続けてパンダが脱走したことは初めてで、今回私が
2匹のパンダが協力して脱走する様子を撮影した為、どのようにしてあの高い塀を乗り越えて脱走するのか、初めて解明され係員たちは大変に興味を示していた。
きっと彼らは近い内また同じ事を再現することだろう。

一匹のパンダが塀で遊んでいた。 後ろからもう一匹のパンダがやってきた。 塀で遊んでいたパンダの背中を伝って何かを考えていた。明らかに脱走を!
この間に
下のパンダの背中を乗り越えて
塀の上に乗りあがり脱走した。
まるではしごを上るように!

下のパンダは態勢が苦しくてふーふー言いながらも、頭を下げ上のパンダが登りやすい格好をして脱走を助けた。   塀の外に出たパンダは自然に生えているおいしい竹を食べあさった。